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設計思想

Total Balance

Light 対 Mild

seething

上手く焙煎する

こつ

New Theory New Theory 3 New Theory 4 New Theory 5 New Theory 6 New Theory 7

New Theory 2

 ここに掲載した事象は富士珈機の3kg釜を使ってデータ収集・考察したものです。

以前、違うお店で富士珈機の10kg釜も3年間使用していましたが、データが残るような焙煎はし

ていません。現在、お店に設置した状況で疑問が生じた事象をテストしたり日々のデータ-から考
察した(ほとんどは小学校・中学校で習った理科のレベルです。)結果から得られた論理です。

exhaust

 どんな生豆でも悪い味(抽出で出したくない味)が含まれています。
この悪い味が全く無かったら、焙煎しない抽出方法や料理方法が出来ていたでしょう。
(もちろん焙煎によって独特の香り・味が出て来るのですが!)

 ハーモニーで考える良い焙煎方法とは豆の持っている良い香り・味を十分引き出すとともに、

悪い香り・味を消すことにあります。
悪い豆とは、良い焙煎・抽出方法をとっても、悪い香り・味を打ち消すことの出来ないモノをさし
ます。
この悪い味を打ち消すのによくやられている手法が、排気量を増やして豆の中の成分を蒸発
させるやり方です。
この焙煎方法では一見悪い香り・味が少なく良い豆・マイルドな豆と勘違いしやすいですが、良
い香り・味も少なく全体に薄味になります。
ライトとマイルドは根本から違います。
最近、イタリアのエスプレッソ用の豆が輸入されていますが、これらはあまり中の成分を蒸発さ
せることなく焙煎されています。
シティー・フルシティーローストの焙煎でも粉に挽いても非常にオイリーでエスプレッソで抽出す
ると粘性が高いです。
しかし、成分をほとんど蒸発させない分、雑味成分が多いのも事実です。
焙煎初期から後期まで一定量のガス・成分が出ているわけではありません。
常に強制的な排気をすると中にある成分がどんどん外に排出され薄味のコーヒーになります。
悪い香り・味が出る分だけ排気してやれば、良い成分はしっかりと豆の中に残ります。
この作業を口で言うのは簡単ですが、実際に行なうには常に五感のセンサーを張り巡らせ、
今現在、どのような状態かを察知し排気量とタイミングを計ります。
かなり熟練の技を必要としますし、この方法を採ると焼きムラが多くなり、焙煎後のハンドピッ
クが不可欠になります。

ハゼとは?

 前出で軽く触れましたが、コーヒー豆の中にあるものが膨張して細胞壁を突き破る時の破裂
音がハゼにあたりますが、ここで1つの疑問が起こります。
なぜ3回に分けてはぜるのでしょうか?
もしも、ある物質だけが膨張して細胞壁を壊すのであればポップコーンのようにハゼは1回です
む筈です。
又、単なる熱膨張で硬い細胞壁を壊す事は出来ない筈です。
焙煎で硬い細胞壁を3回も破裂破壊を起こさせることから考察すると、豆の中にあるハゼに関
係する3つの成分(物質)のうち最も低温で沸点を迎える成分が沸騰状態になり急激な膨張を
することによって気化した物質(熱によって化学変化して変質いるかも)が細胞壁を突き破り外
に飛び出す。
焙煎の進む前は細胞壁に柔軟性があるので、亀裂や穴が生じた部分はある程度修復する。

更に温度が上昇して次に沸点を迎え破裂する2ハゼ。前記とほぼ同じ工程を経て3つ目のハ

ゼになる。

但し、最近の豆自体が変化したのか焙煎方法を変えたせいなのか、完全なる3ハゼを迎える

ことなく、イタリアンローストになってゆきます。
 スクリーンが大きくなるほど豆の価格が上がりますが、一概に大きければ味が良いとは限り
ません。
しかし、スクリーンが小さいモノは欠点豆が多くなります。
又、ハンドピックを行なうときに同じ不良率であってもピックする数が増え、更に粒が小さい
ので取りにくくもなります。
味の面でも極小(スクリーン14以下)の豆は熱の伝わり方が早過ぎてどんなに弱火で焼いても
苦味が強くハードな味になります。
特に、モカ系の豆はスクリーンのそろっていないモノが多く、スモールビーンズの混入程度によ
って味 を大きく変化させます。
5mm角のふるいで粒度選別を行ってからハンドピックをすると、作業性も良く、味も角の取 れ
たマイルドなモノになります。
モカ系以外の豆の使用範囲は17から19ぐらいが良いでしょう。
逆にラージビーンズによる味の影響は薄味になると考え(可能性が高くなります)られます。

どんな食品でも極端に大きいモノは概して大味(薄味)になります。

これは通常、生物内の遺伝子によって、このくらいのサイズになりなさい!と言う情報が組み込
まれています。
しかし、何らかの原因によってサイズだけ大きくなってしまい内部の成分が通常のサイズの豆
と変わらない。と、言う可能性が出てくるために、成分の分布が粗く結果大味になってしまいま
す。
ニュークロップとオールドビーンズ
 当年収穫された豆をニュークロップ、収穫されてから1年以上3年未満がパーストクロップ、3
年以上をオールドビーンズと呼びます。
オールドビーンズにするのねらい
 豆を寝かせる事(エージングと呼びます)によってハードな(えぐみの強い)味わいを角を取っ
てソフトな味にする事にあります。
しかし、現在流通している多くの生豆には寝かしておけるほどの力が有りません。
力のある豆とは
 弥生時代の発掘された赤米を植えて発芽に成功した。と、言うニュースを確か登呂遺跡から
だったと記憶しています。
力とは正にこのこと。
 植物の種子には発芽しなさいという信号が送られない間は細胞を休眠状態にして時間による
劣化を防ごうとする機能を備えています。
しかし、育て方や品種改良によって劣化を防ごうとする力が弱くなったり、退化させてしまったり
して細胞が休眠状態になっているのではなく、死滅状態になってしまっています。
このような豆をいくらエージングしてもソフトになるはずはなく、逆に変質したいやな味や香りを
醸し出します。
これがNew Theory 6で説明している枯れ味・枯れ臭の原因です。

スクリーンとは

豆の大きさを表す単位で、ふるいに掛けて残ったモノ
スクリーン1が1/64インチ
1インチが25.4mmです
スクリーン1をmm単位にすると約0.397mmになります
ですから例えばスクリーン18は約7.144にあけた穴を通過しなかったモノ
を更に約7.54にあけた穴を通過ししたものの大きさになります。

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