| 質問 |
聞き酒のように聞きコーヒーが出来るの? |
| 答え |
少し前にテレビ番組で放映されたらしいのです! |
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ここで1つ断っておきたいのですが、 |
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日本酒の聞き酒の場合は製品として出来上がった日本酒の品評することの副産 |
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物として醸造元を特定できる技能が「聞き酒」になります。 |
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ソムリエは食事に対してどのようなワインが適しているかなどをアドバイスことで、 |
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より豊か味わいを引き出す職業として、フランスの食文化が生んだモノです。 |
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こちらも製品としてのワインが前提となっています。 |
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又、お酒は製品として出来上がったモノが、時間経過とともに熟成して行きます。 |
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その熟成過程には一定に近い法則があります。 |
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ですからテレビなどのメディアを使って、この銘柄は○○○の味というように末端 |
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消費者に公言しても、あまりズレが生じることがなく伝えられるために特定の意味 |
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を持ちます。 |
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ではコーヒーはどうでしょうか? |
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産地に対しては、すでに出来上がった(そのまま飲用できる)製品としてのコーヒ |
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ーがありません。 |
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飲用できるコーヒーまでの製造工程には、味を変えてしまう要因が沢山あります。 |
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ちょっと例を挙げても、 |
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同じ産出国でも違う種類のコーヒーを栽培していたりもします。 |
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生豆の保存状況でも味が変わります。 |
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焙煎の方法によっても味が変わります。 |
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焙煎豆の保存状況でも味が変わります。 |
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淹れ方によっても味が変わります。 |
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これだけ出てきます。 |
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すべてを列記したらきりがない程になります。 |
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逆にお酒のような銘柄・製造年を当てるのであれば、原産国・農園・品種・収穫年 |
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や焙煎業者から製造ロットまでも当てなければならなくなります。 |
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これは全く不可能なことです。 |
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お酒の醸造元と違って焙煎業者が多すぎることや焙煎ロットが小さいこと、前記し |
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た要因など、飲み分けなければいけない情報が多すぎるからです。 |
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ですからテレビなどのメディアを使って、○○○国の豆は○○○の味ということを |
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末端消費者に公言しても、ズレが大きすぎてそれを指標に一般消費者が飲用 |
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するのに参考にしたり、産地を当られるように訓練をすることが出来ません。 |
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私がそのような番組を目にしたら喜劇にしか映らないでしょう。 |
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ただし、輸入・焙煎業者では出来不出来・欠点や焙煎の良否を判断するのは、 |
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「カップテスト」という行為を行っています。 |
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焙煎・抽出という行為を固定出来る環境が整っていれば、訓練すれば産地を当て |
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ることはそれ程難しいことではなくなります! |
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更に、見慣れてくれば生豆を見ただけでもある程度の情報得ることが出来るよう |
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にます。 |
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まとめると、コーヒーの場合はメーカーや販売店ごとの味の指標を出すべきモノ |
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です。 |
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すべての情報を試飲によって飲み分ける事は不可能です。 |
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もし自身で、聞きコーヒーのように味の成分を分けて感受出来るような訓練をする |
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のであれば、Shopで、細かい情報を教えてくれるようなトコロを探して下さい。 |
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その情報を元にカップテストを行ってください。 |
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ドリップで淹れてしまうと、味にばらつきが出てしまうので浸漬式で淹れて下さい! |