ハンドドリップの推奨温度 超低温抽出の勧め | ||||
ドリップするときに使うお湯は、一般的に80℃前後が良いと言われます。ところが当店現在HARMONYで行うドリップの殆どは、55℃以下のお湯を使って抽出します。 |
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その1,抽出初期に、お湯に取り込みたい成分が拡散させられません。焙煎豆の性質によりますが、60℃を超える高い温度で抽出しようとすると泡が出てきて膨らみます。そうしたビジュアルが一般的な見解では、焙煎豆が新鮮で美味しさの証だと表現されています。しかしそれは、粉粒の表面に現している粘性の高い成分が、後から熱膨張によって放出される気体に纏(まと)って泡になった状態です。そうなるとその成分はお湯へ拡散されにくく、多くがフィルター内に取り残されます。また、液体の中にある泡は、それより比重が軽く上方へせり上がろうとしてお湯の進行を妨げます。特に、粉粒が一番多いフィルター中央部分からたくさんの気泡が出てきます。そうした状態では、上から注がれたお湯は端に追いやられます。円錐フィルターは中央にお湯を集めるから云々と言われます。しかし一般的な注ぎ方をすれば、フィルターの外側に多く追いやられた液体が底穴に集められているだけであって、粉層の中央を通過してくる訳ではありません。そしてそうした状況になると注ぎ入れるお湯で、流出するコーヒー液量をコントロールできなくされます。 |
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その2,湯温が高くなるほど蒸気圧は高くなります。そうした気体中に飛び出す気体の水分子は液体の水分子のクラスターより遙かに小さく、液体のお湯では入り込めない狭い隙間に入り込むことができます。そうした狭い隙間にある成分は、持ち出したくない成分と考えています。ですから蒸気がたくさん出ている高温だとそこにある成分を持ち出してしまいます。これはレインウエアのゴアテックス素材のメカニズムを見れば明らかです。 |
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その3,フィルターへ入れた粉層や抽出されたコーヒー液から蒸発してゆく成分があります。その成分が、全体から平均的に失われてゆけば問題にはなりません。ですから高温で淹れた場合、蒸発されやすい成分だけを部分的に失うので、超低温で淹れたコーヒーと融解/拡散させた成分の差だけではなく大きくバランスを崩したテイストとなって表しています。 | ||||
品 目 | 温 度 帯 | |||
HARMONY オリジナル ブレンド | ||||
HARMONY ライトブレンド | 70-55 | |||
HARMONY スペシャルブレンド | 60-50 | |||
HARMONY ナポリブレンド | 60-50 | |||
浅煎り豆・・・CityRoast | ||||
タンザニア スノートップ | 70-55 | |||
エチオピアウォシュド | 70-55 | |||
グアテマラ アンティグアアゾテア | 70-55 | |||
ブラジル晩秋摘み樹上完熟豆 | 70-55 | |||
マンデリンビンタンリマ | 70-55 | |||
中煎り豆・・・FullCityRoast前半 | ||||
パカマラ 夏期仕様 | 70-55 | |||
パカマラ 冬期仕様 | 60-50 | |||
コロンビアスィートベリー | 60-50 | |||
深煎り豆・・・FullCityRoast前半〜ItalianRoast | ||||
ブラジルFullBody | 60-50 | |||
ナチュラルモカ | 60-50 | |||
フレンチロースト | 60-50 | |||
イタリアンロースト | 60-50 | |||
マンデリンBottmless | 60-50 | |||