珈琲豆の比重と膨張率
最初の質問 最終更新日
02.10.08 02.10.12
鈴木 実 様からのご質問を戴き、チーフの黒澤が答えました。
question 鈴木 様
お世話になります。
ハーモニーのサイトを楽しく拝見しています。
コーヒーを抽出するとモクモクと泡立ちとても良い香りが漂い楽しく飲んでます。
さてコーヒー豆について質問します。
 1. コーヒー豆の比重はおよそいくらでしょうか。
  a, 生豆
  b, いり豆
  c, コーヒー抽出かす
 2. コーヒー豆を焙煎、抽出すると膨張率はいくらでしょうか。
  a, 生豆⇒焙煎⇒いり豆 の時の膨張率
  b, いり豆⇒抽出⇒抽出から の時の膨張率
私は技術屋なので表現が硬いですが、概略の数値が分かりましたら教えて下さい。
よろしくお願いします。
answer 黒澤
>鈴木 実 様
ご質問ありがとうございます。
答えるにあったっての但し書き。
下記の内容がすべての銘柄・ロースト段階・に当てはまる事ではありません。
生豆の保存状況によって含水量が大きく変わってきます。
ロースト段階分けについてはHPの豆と焙煎の話⇒焙煎の話のPageに触れたように既
存の段階分けにあまり意味を持たないために、HARMONYでは抽出味に対しての段
階分けを使っています。
以下分かる範囲での回答とさせていただきます。
ご了承のほどをお願い申し上げます。
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  1、コーヒー豆の比重は
   a,b, 生豆:シティーロースト=100:85
      生豆:フルシティーロースト=100:80
      生豆:フレンチロースト=100:76
(申し訳ありません!比重に対しての知識がありません。生豆を100としたときの煎り
豆の対比を記載しました。)
尚、当店で行っている焙煎段階以外(抽出味にあまり意味を持たない焙煎)の比重に
ついては、焙煎途中で計量出来ませんので、データーはありません。
シティーローストより浅い焙煎度合いの比重を調べるのであれば、段階ごとに合わせ
た焙煎を行わなければいけないので、割愛させていただきます。
   c, 抽出後のカスの重さ=豆の重さ+保水量−抽出成分
この計測は行った事がありません。
粉自体の保水量と隙間の保水量が存在して、どの時点で隙間の保水量が無くなった
のか分かりません。
またその時に表層は蒸発してしまい正確に答えが出ません。
乾燥後の計測では=豆の重さ−抽出成分になりますが、抽出成分を差し引いた重量
は通常の計量では差が出ない量だと思います。
乾燥させる際にも誤差の方が大きくなり、計測不能だと思います。
 
  2、膨張率は
   a, 良い計測方法が見つかりませんので詳しくは解りません。
単にそれぞれの容積をメスシリンダーなどの計量器具を使用して計量したの方法で
は実際の膨張率とは考えにくい為です。
形が歪なコーヒー豆の容積を量ることは非常に困難の上に、膨張して豆と豆の隙間
がどの様な誤差になってくるか解らないからです。
また、粉末にすれば良いかもしれませんが、生豆を挽くミルが無いのと、粉を正常に
焙煎することが出来ません。
一粒ごとに焙煎して計測するのも、通常の熱価が加えられないので正確な部分が出
てきませんし、相当なテスト焙煎を繰り返さなければいけません。
生豆に印を付ければ良いかもしれませんが、焙煎しても消えないモノでほかの豆や焙
煎機に対する影響が無いモノが見あたりません。
また、生豆、煎り豆のスライスを作り×30の実体顕微鏡で観察したことがあります
が、煎り豆は細胞の大きさが良く分かりますが、生豆は切り方が悪いからか全体にの
っぺりとした感じで、細胞自体をみることが出来ませんでした。
   b, 抽出後も良い計測方法が見つかりません。
実体顕微鏡で粉にお湯をかけて変化を追ってみたときは、Dryの状態と時間経過後で
は、ほとんど大きさに変化だ見られませんでした。
でもドリップでもサイフォンでも抽出時に豆が膨らんで来るのが実感出来ますよネ。
これはガスが内部から出て気泡が粉と粉の間に溜まってコーヒーの層を盛り上げてい
るだけで実際にはほとんど変わらないと思います。
その証拠にエスプレッソマシーンのホルダーに粉を取り付け可能な最大量を入れて抽
出しても容易に取り外すことが出来ます。もし粉が10%膨張してしまったら、取り外す
ことが困難になると思います。
50%膨張したらマシーン自体がすぐに壊れてしまうと思います。

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以上

 

 
 

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