ベロワ ポットの使い方
最初の質問 最終更新日
’01.01.26 ’01.02.28
Link Pageの「Yuka&ちょドメのアメリカ生活」を作成しているYukaさんからのご質問。
question  Yukaさん
今回、メールしたのは、あるコーヒーポットの使い方についてなんです。
もしかして、コーヒー屋さんのご主人だったらご存知かなあと思いお尋ねします。
私のお手伝いしているアンティーク店に、フランスのホウロウの2段式のポット
(Coffee Biggin )があるんです。
その使い方についてなんですが、アンティークなのでほとんどの人が飾りとして使うん
ですね。
アメリカ人によると、ポットの下部に水を入れ上の段に挽いたコーヒーを入れる。
 ↓
それから火にかける。
 ↓
水が蒸発して水蒸気として上にあがる。
その後コーヒーがドリップしていく仕組み。と教えられましたが、どうやらその方法で は
ポットの下部の水は水のままなんです。
そして、他のアンティークディーラーに聞くと、上段に粗挽きコーヒーをいれる。
 ↓
上からお湯を注ぐ。
 ↓
フィルター(中蓋)を通して下段でコーヒーを受ける。
 ↓
ストーブなどの上で保温して使うという、なんとも普通の使い方を教えられました。
これが本来の使い方なのかもしれないのですが、どうしても気になっているので、
もし、黒澤さんがご存知でしたら教えていただけたらと思います。お時間のあるときで
結構ですので、ご存知でしたら教えてください。
よろしくお願いします。

Page Top

answer 黒澤
外観の写真だけでは断定できません。
実際にこの様なモノを見た記憶も(どこかで見ていたかも)ありませんが、コーヒー 小
辞典と言う本の中にドゥ・ベロワ De Belloyu/Du Belloyuと言うのが載っていま した、
のでそのまま転記します。
1800年頃、フランスで初めてドゥ・ベロワによって新しいドリップ・ポットが考案された。
上下2段に分かれ、上部のろ過器の金属板フィルターを通して下部の器にコーヒ ー
液が流下する仕組みのモノでこれがフランス式ドリップ・ポットの原型といわれる。
ドゥ・ベロワのコーヒー・ポットは、フランスにおける百数十年のトルコ・コーヒーの歴 史
に一大変革をもたらし、ヨーロッパ各国に先駆けてフランスのドリップ法を確立さ せた
画期的なモノである。
以上、本文中からの抜粋したモノです。
フランスのアンティークのモノで上段の下部にフィルターが付いているのであれば 上
記のモノの可能性が高いです。
ちなみにドリップの変遷は
1711年?フランスでネルを用いて濾過する方法が試みられていた。
1800年頃、フランスでドゥ・ベロワによりドリップポットが開発。
1908年  ドイツのメリタ夫人ペーパーフィルターを使ったドリップを開発。
1930年代 メリタ夫人の息子ホルスト・ベンツによって現在ある様な円錐形のドリッ パ
ーを使ったペーパーでリップの開発。
ドゥ・ベロワの構造・抽出システムは、今現在、見るととても平凡なモノに映ります
が、 当時としては、衛生面・簡易面は画期的なシステムだったことでしょう。
 
result Yukaさん
こんにちは。Yukaです。
コーヒーポットの使い方を調べていただいて、本当にありがとうございました。
これまたお手数おかけしちゃって申し訳ないです。ρ(^^ ;)
おそらく黒澤さんが教えてくれた『ドゥ・ベロワ』のポットと使い方は同じだと思います。
黒澤さんのイラストと同じような中身の構造です。
(…それにしても、イラストとってもお上手ですね。
以前、私も黒澤さんのWordでお絵かきやってみたんですが、どうも根気のなさが反 映
してなかなか上達するまでにはまだまだ練習が必要なようです。)
話は戻りますが、先日イギリスのアンティーク鑑定家(アメリカ人)と話す機会があ った
ので聞いてみたら、やはり上から熱湯を入れて、中ぶたのようなフィルターを通 して、
ドリップさせるのだと言っていました。
黒澤さんのおかげで喉のおく詰まっていた何かがすっきりしたような気分です。
本当にありがとうございました!

Page Top

 

 

Go Back