刃の研ぎ方

ブレード部位の役割
 一般的な手挽きミルはブレードは前半(挽き始め)と後半の形状から、機能違いがはっ
きりと区別出来ます。
前半の行程ではある程度の大きさに素早く粉砕します。
後半の行程ではゆっくりとさらに細かくしながら粗さを整えます。
家庭用のミルのモノは価格をそれ程高額にするわけにもいかないので、上質な素材が
使えず、更に、焙煎の浅い堅い豆はブレードに負担を掛けてしまうために、鋭く研いでは
ありません。
先に紹介したザッセンハウスの161や175Mも後半の行程の刃は良い仕上がりです
が、前半の行程の刃、特にインナーブレ−ドは鋭利ではありません。
カリタのダイヤミルはちょっと特殊な臼歯式なのですが、ブレードとシャフトを研ぐとノーマ
ルミルの半分ぐらいの時間で挽くことが可能になります。
の摩耗
 長年使い込んだミル(特に堅い豆を挽いてしまったモノ)のインナーの刃先は刃こぼれ
を起こし、 アウターの刃先はバリの様な返しが出来てしまいます。
この様なミルでは微粉が増え、ハンドルを回すのにも力がいります。
インナー後半の刃が刃こぼれを起こしてしまったモノやアウター後半の刃が丸くなってし
まったモノ は再購入となりますが、前半の部分は研ぐことが出来ます。
新品でも前半の刃を研ぐと非常にスムーズに挽くことが出来ます。
尚、後半のメッシュを揃える部分は下手に研ぐとメッシュが揃わなくなるので触らないで
下 さい。
Tool
 小さい平ヤスリ(ダイヤモンド)でも研ぐことは出来ますが、かなり重労働になります。
電動ルーターやフレキシブルワイヤーの付いた電動工具にダイヤモンドビットを取り付
けたもの・小さいグラインダー(ちょっと技術がいります)で削ると楽に研ぐことが出来ま
す。
ペンルーター
 これはホームセンターで¥1000-ぐらい(電池別、ダイヤモンドビ
ット3本付き)で売られていたモノです。
あまり使用頻度がなければこのぐらいのモノでも研ぐことは可能で
す。
上級の機種は2万円〜10万円ぐらいのモノまであります。
フレキシブルシャフト付き電動工具(サンフレックス社 ジョイロボ プロ)
 これもホームセンターに有ったモーターとフレキシブル
シャフトがセットになっているモノです。
価格は2万円ぐらい(先端工具なし)だったと思います
が、変速機能も付いています。
いつもはこれを愛用しています。
電動ドリルに装着出来るフレキシブルシャフト単体も有
ります。
ダイヤモンドヤスリ(ダイヤモンドビット)

セット

 

 様々な材質の研削加工に向いています。
ブレード研削加工は口径2〜3.5mmの円柱・円錐のモノを使用します。
サラダ油などを少量湿布してから削ると長持ちします。

潤滑油を付けずに無理するとすぐこの状態になります。
金工ヤスリ ゴム砥石
 先端に砂消しゴムのような弾力がある砥石が付いています。
鏡面加工に近い研磨をすることが出来ます。
サエコ2002のアンダーブレードホルダー・アッパーブレードホルダーの仕上げに使用し
ました。
この後研磨材でバフ掛けすれば鏡面加工になります。
力加減
 力を入れすぎると削りすぎたり、摩擦熱で刃が焼き戻しされてしまいます。
軽く刃に当てる程度に徐々に様子を見ながら作業して下さい。

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