コーヒーミルの話し

 “煎り豆の話”からも分かるように、コーヒー豆の成分が時間経過とともに酸化を引き
起こし、香り味共に劣化します。
豆の状態から、粉に挽くとより顕著な変化を起こします。
それは
 表面積が増え酸素とふれる部分が多くなる。
 組織を破壊することによって、豆自身が持っている維持力が低下する。また、香りは
揮発成分で、空気中に発散する。
以上の理由により、購入してからのなるべく味を落とさずに保つのには、淹れる前に挽
くことです。

豆と粉

コーヒーを淹れる時、どうして粉に挽くのでしょうか?
 コーヒーを豆のままでいれる(ドリップ式で通常に)と、ほとんどお湯の状態でサーバーに
溜まります。
 粉にするのには、豆の中の成分を抽出しやすい状態にするためです。
 美味しいコーヒーをいれる為には、豆のよい部分だけを劣化させずに抽出して、悪い部
分はなるべく豆に残す事です。
 豆の挽き方もこの事に注意してください。
美味しいコーヒーを淹れるのにはどんな挽き方
 粉の粗さは、それぞれの抽出方法に合った大きさで均一にします。
 発熱を抑える。(挽くときは豆とミルの歯の部分に摩擦熱が生じます。この熱がコーヒー
劣化させます。)

摩擦熱

 よく切れる包丁とボロボロの歯の包丁で肉を切ってみてください。
よく切れる包丁はすんなりと切れますが、ボロボロの方は引っかかってなかなか切れま
せん。
これは歯と肉の抵抗(摩擦)が大きくなるためです。
豆とミルに話しを戻すと刃が鋭いものは抵抗が少なく、素早く挽くことができます。
一方、歯が甘いものは摩擦も大きく、なかなか引けないので発熱もかなりのものになり
ます。
 

組織の破壊

 今度は上のもので、トマトを切ってみてください。
 よく切れる包丁は切断面の組織だけを切り、時間が少し経っても味があまり変わりませ
ん。
一方、歯が甘いものは切断面が汚く(周りの組織もつぶす)、傷みが早くなります。
豆とミルに話しを戻すと歯が鋭いものは、切断面がきれいで微粉の出る量が少なく、大き
がそろいます。
歯の甘いものほど、逆の方向になります。

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家庭で使うミルはどんなものがよいでしょうか?

 上記のことを踏まえた上で、ハーモニーでお奨めする手挽きのミルは、ザッセンハウス
(ドイツ)のものです。
 歯の部分を比べてみると歴然とその違いが分かるでしょう。
 又、力を入れずに挽くことが出来るのは、カリタのダイヤミル(ちょっと時間が掛かりま
す)です。
ハンドルを垂直に回転させるために楽に挽くことが出来ます。(少し時間が掛かります。)
電動のものは、カリタ社で出しているセラミックミルやフジローヤルのみるっこがよいでしょ
う。
エスプレッソ用ではサエコの2002が性能面からも、価格的にも無難なものです。
 

ミルのオーバーホール(歯)

 新鮮なコーヒー豆を家で挽いて、酸化臭・酸化味を感じたことがありませんか?
 アイスコーヒー用の豆を挽いた後、浅〜中煎りの豆を挽いて、いれたら焦げ臭かった(ロ
ースト臭)事がありませんか?
 ミルの掃除をしたらコーヒーが美味しくなる。と聞いた(読んだ)けれども、どこにも掃除
仕方が書かれていない!という経験はありませんか。
上記の事柄から、1〜2ヶ月に1回オーバーホールを行うと、豆の持っている味を最大限
かせるでしょう。
電動のものは説明書の中にオーバーホールの仕方が書かれているものが多いようです
が、手挽きのもので説明してあるものは皆無といってよいでしょう。
 ここではザッセン ハウス ミル161とカリタ ダイヤミル・トルココーヒーやエスプレッソ用の
ザッセンハウス ミル175MのOHの仕方を紹介します。

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手挽きミルの使い方の注意事項!

 ミルは上から押さえず、横から押さえる姿勢で、あまり急がず、ゆっくりと回して下さい。
(歯と豆に生じる摩擦熱によって、酸化を引き起こします。)
 コーヒー豆以外は挽かないで下さい。
(ミルにコーヒー以外の香り、味が移ったり、堅いものを挽くと歯を痛める原因になりま
す。)
 歯の部分に指などを入れないで下さい。(危険です。又、歯を痛める原因になります。)

 

 

 

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