豆と焙煎の話

   

 飲み物中で、コーヒーほど4次元を感じさせるものはないのでしょう。
原料から口に入れるまで味は常に変化して行きます。
淹れたてのコーヒーをカップに注いで、20〜30分の間でも劇的な変化を起こし
ています。
日本酒などの醸造酒も原料から製造工程の間、目の離せない変化(予想できな
いものも)を起こします。 しかし、醸造行程が終了して濾過したお酒はそれほど
大きな変化(保存状況が良い場合)は現れません。
 猪口に注いだお酒が1時間後に、全く違う、異質な香りや味がしたと言う経験
はないはずです。
ところがコーヒーの場合は、それが起こってしまうのです。
そう言う意味では、“もっとも味の安定していない(させることが難しい)飲み物”で
しょう。
難しいが故に面白いとも言えます。十束一絡げとは行かない奥深さを覗いて見る
と、今までとはひと味違った美味しさが味わえることと思います。
 コーヒーも味を決めるもっとも重要な部分は、お酒と同じように製造工程です。
製造工程は、原料の生豆の目利き・選別から一次加工の焙煎・煎り豆の保存、
二次加工の抽出までを指します。
このページでは、ハーモニーに納入された生豆の状態から淹れる直前までの豆
についてて解説しあります。