Present
  “生豆 劣化していない”  
   “枯れ臭・味”一般には通用していない言葉です。  
  保存状態が悪いナッツ類に感じる劣化臭・味と同様のモノを指します。  
  この香りや味、初期には、渋みだけを感じ、徐々に枯れ臭・味が強烈に感じる様に  
  なります。  
  コーヒーは、同じ環境下で行った場合であっても、出現する場合としない場合があり  
  ますが、出やすい産地の傾向はあります。  
  ハワイコナ・カリブ海の島・コロンビアや中米にこの傾向が強く表れます。  
  なぜだか中米の中でもグアテマラだけはあまり出現しません。  
  全体的に見ると、高級とされた豆にこの傾向は強く表れます。  
  はっきりとした発生原因がどこなのか、今のところ解っていません。  
  但し、焙煎によって、うまく処理することが可能です。  
  余談になりますが、エイジングによっていきなり美味しくなったと表現されるのは、焙  
  煎方法を一定にしたとき、それらの臭味がそのまま出現されていた(不味かった)  
  豆が、序々に変化して焙煎方法と一致を見せたときの結果と、考えています。  
  ですが、やはりこの臭味が出現しない方が、設定の幅に余裕が広い為、香味の表  
  現を豊かに出来ます。  
  よく、生豆の色で劣化や水分量の判断を下すようですが、その変化に順応出来な  
  い焙煎方法を採っていると考えます。
 
  変化に順応した焙煎が出来れば淡色化=劣化の公式は希薄化・消滅されます。  
  ニュークロップ(当年モノ)vsオールドクロップ(3年以上経過)と比較が話題に上りま  
  すが、パーストクロップ(2年目のモノ)は全く話題になりません。  
  この状態の豆は同じ袋から取り出しても、生体の方向性が異なるモノが混在してい  
  ます。  
  そのまま焙煎すると、どっちつかずの設定になったり、特に焼きムラが著しく発生す  
  るため、好んで使用する人はいません。  
  ポジティブハンドピッキングにより別々の設定で焙煎すれば、味に何ら問題はない  
  のですが、ピックする量は大幅に増える事があります。