Present
  “粘性があり、しかも、滑らかな舌触り”  
  (水っぽくない/ボディー感を上げたコーヒーは注いだときに、“とろん”としている)  
   アフターテーストと密接な関係を持つ粘性。  
  コーヒーの香味成分は人によって、感受するときに優位性が大きく働き、脳への伝  
  達スピードにも違いがあるため、粘性の高いコーヒーほど感受しにくい甘みをアフタ  
  ーテーストで感じます。  
  また、口腔内に入れた芳香成分は咽頭へ移動し、その後、呼吸することによって  
  ゆっくり鼻腔へ逆流してきたときに感じます。  
  粘性が低く、すぐに流れていってしまうようなコーヒーではほとんど感じることはあり  
  ません。  
  また、温度帯によって粘性は変わり、感覚とは違った部分もありますが、より低い  
  方が粘度は上昇します。  
  更に、非常に高温の場合は危険を察知し唾液分泌によって、安全な温度帯まで降  
  下させます。  
  “喉元通れば熱さを忘れる”はその為です。  
  このとき、当然コーヒーは薄まります。  
  よって、“淹れたて”から時間が経過するほど(揮発性である)香り成分は減少する  
  のは、その部分だけを取り上げれば正解と、思えます。  
  しかし、人間の感じ方は違った方向性を持ちます。  
  前述した様に、コーヒーそのものの香り成分は減少しても、香りを感知する器官へ  
  の成分到達量は多くなる筈です。  
  熱々のコーヒーより、冷めたコーヒーの方が香りを強く感じるのはそのためと考えて  
  います。