Present
  “良い酸味がある”  
   良い酸味があるコーヒーは、良質のアロマを強く感じる傾向にあります。  
  味覚成分の中で、条件反射が顕著に表れるのは“酸味”だけです。  
 
生体に危険と感じさせるコーヒーの成分
苦み・渋み
酸味 腐敗したモノ
 
  これらコーヒーの主要味覚成分は、危険と判断させる成分を摂取しても安全と、学  
  習することで美味しく感じられる様に変化して行きます。  
  でも、これだけの理由なら、苦みや渋みも酸味と同様に、口に入れる前の条件反  
  射を起こして味を感じる筈です。  
  調べてみると、“酸味→酸”は歯を溶かすから”より早い段階で条件反射を起こさせ  
  多量の唾液を分泌させ薄めてphを下げる。と言うモノでした。  
  それでも完全な説明とは考えてません。それを保護するだけであったら、唾液をよ  
  り速く・沢山分泌させるだけで事が済み、見ただけで酸っぱく感じる必要はない筈で  
  す。  
  おそらく、見ただけで多量な唾液を出してしまうと、体の方は何故出てくるの?  
  いつまで出るの?  
  これは、保護行為(条件反射)と情動(思考)が一致しなくなるからと、考えて良いと  
  思われます。  
  “毒”について、少し、前のテレビ科学番組で取り上げていましたが、“ふぐ”の毒は  
  致命的なので、学習(本能の蓄積)を行えない。と伝えていました。  
  確かに、ふぐを食べた個体のすべて死滅してしまえば、“これは危険”と認識して遺  
  伝子に残す事すら出来ないのは想像の通りと思います。  
  また、毒を調べて見ると“毒=苦み”ではないことも多く表示されます。  
  “テトロドトキシン”はふぐが持つ毒ですが、苦く感じ不味ければ無理して調理法を考  
  える必要はなかった筈です。  
   話が横道にそれましたが、現在、味覚や臭覚について研究発表されている事が  
  すべて正しいとは思えないと、言うことを述べたいのです。  
  少なくても、機械が算出する数値や正しいと考えられている外部情報(既成概念)に  
  依存するより、自身に元々備わっている能力を活かした方が、自身の正解を得ら  
  れる。  
  このことが肝心だと思います。  
  だって、私たちは機械ではないのだから、あくまで主体は私たち人間の方なので  
  す。  
  さて、“酸味”に戻します。  
  より迅速に反応したい成分と、考えられます。  
  その反応が、次の対処に反応出来るように、他の香りや味の成分もより敏感に感  
  じるようになるのではないかと、思います。  
  要は、聞き耳を立てた状態と同じように神経を集中させ、かすかな情報もPickUp し  
  てしまうのではと、考えています。  
  これは、嫌悪するテイスト・好ましく感じるテイストと共に増幅して感じられ、個人差  
  によってその感覚バランスが異なるため、好ましいと判断した時には、更に良いテ  
  イストに感じる。  
  逆に嫌悪と判断すれば、より不味いテイストと拡大解釈されているように思います。  
 コーヒーの酸味が嫌い。と、お思いの多くの方は、“酸味によって成分の劣化をよ
  り増幅させて感じた”や“テイストのバランスを崩した酸味”これらの情報(経験)  
  によって、酸味があるコーヒーはすべて不味い。とインプリンティング(刷り込み)さ  
  れた可能性が高いです。  
  特に、良質なコーヒーで嫌悪するのであれば、抽出を見直す必要があります。  
   現在、ほとんどの種類の豆に、強弱はともかく酸味成分が存在しています。  
  酸味は焙煎が進むことで焼失して行き、苦みは増して行きます。  
  また、一般的にはItalianRoastまで進めると酸味は消滅する。と言われます。  
  しかし、HARMONYで行っている焙煎の方法は、この殻(概念)を破りました。  
  苦み・ロースト香を高めたItalianRoastでも、甘みと一緒に微量の酸味をアフターテ  
  イストに残します。